東京ルール(賃貸住宅紛争防止条例)

賃貸契約関係
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東京都で賃貸の契約をすると『東京ルール』という聞きなれない怪しい契約が登場します。

『何それ?』

『なんか不安』

と、心配される方が多いと思います。

東京ルールとは?

2004(平成16)から東京都とで施行された全国初の条例です。

東京都では、入居中の修繕をめぐる紛争や、退去時の敷金をめぐる紛争が多く、紛争を事前に防ぐためのルールとなります。

この東京ルールが施行された時に、東京ならではの更新料や礼金も『円滑な住替えを促進する』ことから認められました。

※更新料については、無効か有効かの裁判が最高裁まで争いましたが、結果として更新料は有効の判決が出ました【平成23年7月】

 

主な内容

  • 入居中に修繕については、入居者の過失等、入居者が原因のもの以外は貸主が直します。
  • 退去時に修繕が必要になった場合、入居者の使用方法等、入居者が原因のもの以外は貸主が費用の負担をします。

言い方を変えると、

  • 入居中や退去時に、入居者の使用方法や過失によって修繕が必要になってしまったものは、入居者負担で直してください。

となります。

『あれ?普通の事?』

そうなんです。東京ルールとは、入居者さんが悪いなら入居者が直す、入居者が悪くないなら貸主が直しなさいというルールになります。

このルールがある事によって、貸主が利益のために必要以上の修繕をしようとしたり、逆に入居者の過失で部屋の修繕を必要とさせてしまった時などに役立ちます。

東京は全国で一番賃貸で住みやすい街となりました。

 

貸主不利

このルールがある事によって、貸主は賃貸経営で少々不利な印象を受けます。結果として、貸主も入居者をしっかり選ばないと、入居後が怖くなります。

この事もあり、東京で賃貸契約をする際には、細かい入居審査を必要としている貸主が多く、収入証明書・在籍証明書・本人確認書類など様々な書類を契約前に提出する不動産屋が多くなります。

 

特約

このルールだけ見ると、クリーニング費用の負担は綺麗なら不要となりますが、それでは貸主があまりにも不利です。

ほとんどの法人や個人の貸主が【特約】で、クリーニング費用の請求について記載しております。

東京都の相場としては、平米×800円~1,200円です。35平米未満ですと、一律30,000円~40,000円くらいで決めている業者も多いです。

 

まとめ

川を挟んで東京と千葉や東京と神奈川など、県を跨ぐ場合は東京で賃貸を借りる事をお勧めします。この東京ルールがある事によって、入居者側は住宅を借りやすくなると思います。

東京ルールの契約には宅地建物取引士の免許は不要です。

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