【騒音トラブル回避】賃貸で重要な構造と部屋の選び方

構造
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共同住宅でのトラブルで最も多いトラブルは『騒音』になります。この騒音とは上階だけではなく、両隣の部屋や下の階の音など様々です。また、予期せぬ工事や近隣のお店など様々です。

高速道路や線路の近くなどは予め二重窓になっている事が多いので対策はさている事が多いです[対策されていても気になる音も多い]

そんな騒音トラブルの内容や回避についてまとめてみました。

騒音トラブル概要

 

国土交通省発表のマンション総合調査データ(平成30年 2020年5月時点最新)

 

  • 最も多いのは居住者間の行為、マナーをめぐるものです。
  • この数字は、階数が大きくなる、居住者数が増えるほどトラブルは多くなります。

 

 

  • 居住者間の行為、マナーで最も多い意見が『生活音』です。
  • この生活音も近年、階数や居住者数が増えるほど多くなります。
共同住宅(アパート・マンション)でのトラブル第一位は、騒音トラブルです。騒音トラブルは“何でも自宅でできるようになった”現代のが増えており、新型コロナウイルスのstayhomeやオンライン化で増える事も考えられます。

騒音トラブルが原因で発生した事件

これは脅しや煽りではなく実際に発生した事件です。

足立区事件:「部屋の中がうるさかった。我慢の限界だった」と供述している。
江戸川区事件:「深夜なのに物音がしてうるさかった」と供述している。

FNNプライム 2020/5/6

騒音トラブルに関する事件は多くありますが、大半が騒音を感じていた被害者が、加害者と思われる方を襲うようなトラブルが多いです。

事件に発展する背景

騒音トラブルでは、大家・管理会社・警察が関与してもらえる自己解決を迫られる事が大変多いです。自己解決とは下記の例があげられます。

  • 引っ越す
  • 騒音を気にならないような設備の導入(リフォーム等)
  • 直接加害者へ相談(トラブルに発展する場合もあるため危険行為)

でもこれは被害者からしたら納得がいかないと思います。

実際管理会社や大家(オーナー)には責任があります。

騒音トラブルの相談に対し、管理会社や大家が誠実に対応しなかったり、建物の構造上の欠陥が騒音の原因だったりした場合は、民法第415条および第541条、第543条に基づき、債務不履行による損害賠償や契約解除を求めることも可能です。

ベリーベスト法律事務所

専門家に相談すれば、上記のような対応をしていただける可能性がありますが、実際のところはこの知識をもって、不動産会社、管理会社、大家に話しても相手にしてもらえず何も対応をしてもらえない事が多いです。

また、対応をしたという事にして何もしないという事も多いです。

軽犯罪法もありますが、これには警察に注意をしてもらい…と言われますが都心のように警察官が多いエリアは対応してもらえる可能性もありますが地方ではよっぽどでないと難しいと思います。

騒音を感じたら

  1. 音を記録するため録音、記録をとる
  2. 対応をした記録を残すため管理会社、管理組合、オーナーに相談し対応してもらう

など、手順はありますがこれは騒音トラブルを抱えている方としては正直現実的ではなく、根気がいる内容です。

これはより音を気にすることになり、ストレスも溜まります。

・騒音トラブルは管理会社、管理組合、オーナー、不動産会社は中々関与してくれないのが現実である。
・騒音トラブルが発生したら、音の記録をとる、手順を踏んだ対応もあるがこれも現実的ではない。
・法的な解決にはプロの対応が必要なため、必要な費用を払ってでも専門家への相談が無難である。

[重要] 騒音を回避する

可能な限り騒音を回避する方法があります。それは、家選びです。

  1. 構造
  2. 周辺環境
  3. 居住者の属性
  4. 築年数
  5. 管理会社

この5つに注意する事で、回避できる可能性が増えます。

構造

鉄筋コンクリート造では「厚さ」が重要

 じつは、鉄筋コンクリート造のマンションといっても、音の伝え方は一律ではない。それは、建物によって、コンクリートの厚さが変わるからだ。建物にあまりお金をかけたくない賃貸用マンションの場合、床や壁に使われるコンクリート厚さは12センチ程度ということがある。これでは、足音や掃除機をかける音が階下に伝わりやすい。

 そこで、分譲マンションでは特に床のコンクリートを厚くし、20世紀の頃は厚さ15センチ以上が当たり前、21世紀に入ってからは20センチ以上にすることが多くなっている。

Yahooニュース

構造においては、木造、鉄骨造、鉄骨ALC造を避けたほうがよいです。この理由については、音は上下階・隣の部屋との間にコンクリートがある事が望ましいです。ですが、コンクリートと言っても厚みがコンクリートの内容が異なります。また、二重床なのか、上階の床と下階の天井の間がどのくらいかなど異なります。

 

床については、建物の廊下の高さから室内の床の高さがどれくらい上がるかを確認します。玄関ドアの段差、玄関からどれくらい上がるかです。コンクリートの高さは廊下の高さとだいたい同じ高さです。そこからあまり玄関があがらずクッションフロアーの家もありますが、これは音が響きます。

 

二重床イメージ:画像は床システムの三洋工業

 

※コンクリートの厚みは図面がないとわからないので中々知る事ができません。

構造だけを気を付けるという点では、コンクリート造【鉄筋コンクリート、プレキャストコンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート等】を選ぶこととが重要です。

 

よく音については最上階が静かという意見を聞きますが、これは間違いで下の階の音や隣の部屋の音は聞こえる事があります。そのため、構造をしっかり意識する必要があります。

 

構造はコンクリートを使用した建物を選ぶ。だが、コンクリートの厚みなどは築年数やグレードでも異なる。部屋を選ぶ際には床の高さが高いほうがよい。コンクリートの厚みは知る事ができないが、一般的に分譲マンションのが床の厚みがある。

周辺環境

近隣にお酒を出すようなお店がある場所は避ける。お店を出た人がいつまでもお話をしていたりなどうるさい事がある。そのほか、公園(昼間の声は良いが夜に溜まることがある)や商業施設、警察署・消防署・病院(救急車の出入りがある)場所は避ける必要があります。

住居を決める際には近隣を歩いてみる事も重要です。

居住者の属性

これは全てではないですがある程度知っておく事で回避できる問題もあります。

ファミリー層が多い建物:子供が多いが子供の走る騒音は7時~21時頃までと常識の範囲内が多い。

学生が多い建物:急な飲み会などで遅くまで騒がしい日もあるが、基本的には静かである。

ビジネスマンが多い建物:学生同様である。

※注意すべき建物

審査の緩い投資用の分譲賃貸マンションやタワーマンションでは様々な業種の方が住むため常識が通用しない事がある。かつてトラブルで、上階が外国籍の方で室内を靴で歩く習慣があり下階が引越という事もあった。また、上階がパーティーが好きで休日のたびに窓を全開にしてバルコニーや室内でパーティーをしていると言った話もある。

保証会社必須マンション=審査がゆるいマンションが多い。そのような審査がゆるいマンション『特に投資用の分譲賃貸マンション』は、住んでもらう事が優先のため貸主や管理会社は協力的ではない事が多いので避けるのが無難です。

築年数

マンションは戸建てと異なり定期的に修繕を行います。戸建や個人経営のアパート等では、建物のトラブルが発生するまで修繕しない事が多いが、分譲マンションやしっかりした管理会社のマンションでは、修繕計画があり工事を行います。
この工事で全体的に修繕を行う工事を、大規模修繕工事と言います。
大規模修繕工事は10~15年のスパンと言われますが、実態は12~15年が多いです。そのため、築年数は、築12~15年、築24~30年などは住んでいる間に大規模修繕工事が行われる可能性があるので注意が必要です。大規模修繕工事が行われると高層の建物以外のほとんどは、建設足場を使用した工事のため建物全体が足場で囲まれて洗濯物の制限や騒音に悩まされます。
大規模修繕工事後のマンションが良い。工事が近い建物は募集にも多く出るため注意が必要です。

管理会社

管理会社は大手不動産会社【三井・三菱・野村・長谷工】などは良い評価を聞きます。東急はいくつもの会社がくっついているため元がどこかで対応にバラつきがあります。必ずしも大手が良いというわけではないですが、大手の管理会社が管理している建物=審査は丁寧な建物が多いのと専用のオペレーターが対応している事があるので良いです。管理会社が地元の不動産屋の場合は、居住者より貸主側の方を持つことが多いです。管理会社が機能しているかどうかは、建物のポストやゴミ捨て場、各階やエレベーター内の注意書きなどや、その更新日をみます。

大手が安心。不動産屋の管理の場合は借主より貸主側にいる事が多い。案内時にどれくらいしっかり管理された建物かをチェックする。




住まい探し

上記のポイントをおさえて家探しをする事でトラブルが回避できる可能性が増えます。とは言え共同住宅では限界があり、騒音問題が気になる場合は建蔽率のある戸建てが良いです。都心の戸建てでは近隣との距離が近いため共同住宅以上に楽器の音や話声が聞こえます。

現在新型コロナウイルスの影響で都内では緊急事態宣言が出されstayhomeを求められています。そしてこの期間で一気に発展しているのがWEB関連です。オンラインを使用した教材やビジネスが増え、オンラインが当たり前の世の中になります。そうなるとのこの音の問題はより注意が必要になります。



 

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